各種研究集会のお知らせ(2018年第1四半期・開催日順)

このページは、会員の皆さんから寄せられた、研究会、学会または研究・教育機関等が開催する研究集会のご案内です。デザイン上若干変更させていただく場合もございますが、原則として寄せられた情報をそのまま掲載しています。内容についてのお問い合わせは、それぞれの問い合わせ先に直接お願いいたします。またこのページに情報を掲載したいかたは、こちらをご覧下さい

第5回共同研究「日本常民文化研究所所蔵資料からみるフィールド・サイエンスの史的展開」公開研究会

開催日時:2018年1月12日(金) 16:00〜18:00
開催会場:神奈川大学横浜キャンパス 9号館11室(日本常民文化研究所)
(東急東横線白楽駅下車、徒歩15分)
発表者とタイトル:
小長谷有紀(人間文化研究機構 国立民族学博物館)
「モンゴルに関するフィールド・サイエンスの黎明期 ―みんぱく梅棹資料から探る―」
主催:神奈川大学日本常民文化研究所
問い合わせ先:
神奈川大学日本常民文化研究所
URL: http://jominken.kanagawa-u.ac.jp/index.html
その他の情報:
参加費:無料、事前申し込み不要

京都民俗学会第303回談話会

開催日時:2018年1月26日(金) 18:30-21:00
開催会場:ウィングス京都 セミナーB
発表者とタイトル:
発表者:小林奈央子(愛知学院大学)
「日本の民俗学研究と『女性』 ―ジェンダー研究の視点から―」
〔概要〕 日本民俗学における女性研究では、女性たちの日常的な暮らしに着目し、<家>のなかで女性が果たす役割の重要性を論じてきた。これは言わずもがな日本民俗学を確立し、女性の力を重視した柳田國男の影響によるものである。家父長制が整備された明治期に、柳田が女性の役割の重要性を見出し、女性の日常生活に着目した点は画期的であり、女性研究に大きな成果をもたらした。しかしその一方で、日本の民俗学研究において「女性」は、<家>のなかでの主婦権や霊的優位性、「女性の視点で女性を見る」といった観点から長く研究されることとなった。そうした研究の中で、いつしか女性の性質は固定化、本質化され、また、女性研究者が「同じ女性という立場」から女性を調査・研究することが奨励される状況を生んだ。しかし、女性の性質の固定化・本質化は、個々の多様な女性の経験を、“女性固有”の普遍的なものと断じてしまいがちであり、また、女性研究者が女性を研究対象とすることは、同じジェンダーを共有しているという意識から、被調査者の搾取につながる危険性をはらむ。これからの日本民俗学研究において、女性にかかわる研究はどのような視点と方法をもって臨むべきなのか、ジェンダー研究の視点から検討する。
主催:京都民俗学会
問い合わせ先:
E-mail: mail★kyoto-minzoku.jp(★は@に変えて下さい)
URL: http://kyoto-minzoku.jp/nextmeeting.shtml
その他の情報:
事前申し込み不要。・会員は参加費無料、会員以外からは300円頂戴いたします。

慶應義塾大学人類学研究会

開催日時:2018年2月9日(金) 14:00〜19:30
開催会場:慶應義塾大学三田キャンパス 研究室棟1階A会議室
プログラム:
第一部 修士論文発表会
14:00-14:40 孫婉迪「現代中国社会における高学歴流動人口の社会的ネットワークをめぐる考察―上海における現地調査に基づいて」
14:45-15:25 高橋萌「外国人居住者の国籍多様度による地域性の分類 ―国勢調査小地域集計を用いたクラスター分析―」
15:25-15:35 休憩
15:35-16:15 東野隆弘「布教としての瞑想に関する一考察 ―高野山東京別院を事例として―」
16:20-17:00 東島宗孝「現代における坐禅会の多様な意義とその実践―臨済宗円覚寺を事例として」
第二部
17:30-19:30 重信幸彦(慶應義塾大学文学部非常勤講師)
「ことばの近代と柳田國男の『聴き耳』の実践:民俗学と<口承>という問い」
司会:三尾裕子(慶應義塾大学文学部教授・文化人類学)
講演要旨:
 今回の報告では、民俗学における、他者の<声>に耳を傾けるという方法/態度について、四半世紀前から人類学周辺で蓄積されてきたフィールドワーク論を横目でにらみつつ、言文一致等の日本のことばの近代化におけることばの実践としての「聴き耳」の試行錯誤(日本の「表象の危機」)という文脈で検討する。
 柳田國男は、明治三十年代に自然主義の文学者たちと深い交流を持った時期から、一貫して「文体」に悩み続けていた。特に大正期以降の「旅の学」を構想する過程においては、他者の暮らしに触れ、その<声>に耳を傾け、そして感じ思考したことを、どのような文体で叙述するかが、柳田にとって切実な問題であったと考えられる。
 日本のことばの近代における柳田の試行錯誤のなかに、日本の民俗学の揺籃と歴史的展開の筋道を見出してみたい。
講演者プロフィール:
 1959年東京生まれ。民俗学・口承文芸学・近代都市生活文化研究。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業・筑波大学大学院博士課程歴史人類学研究科単位取得退学。北九州市立大学教授・国立歴史民俗博物館客員教授などを経て、現在、「黒板渡り鳥」。主な著作として、『タクシー/モダン東京民俗誌』(東京 : 日本エディタースクール出版部, 1999.9)、『〈お話〉と家庭の近代』(東京 : 久山社 2003)、『民俗表象の現在 : 博物館型研究統合の視座から 』(小池淳一との共編、東京 : 岩田書院, 2015.3)など。
主催:慶應義塾大学人類学研究会
共催:三田哲学会
問い合わせ先:
三尾裕子(YQB03736★nifty.com:★は@に変えて下さい)
URL: http://keioanthropology.fc2web.com/kenkyukai.htm
URL: http://qingyingrenleixue.web.fc2.com
その他の情報:
事前申込み不要。参加費無料。

アチック・ミューゼアムにおける隠岐調査の軌跡

開催日時:2018年2月17日(土) 13:30〜17:30
開催会場:神奈川大学横浜キャンパス
(東急東横線「白楽駅」または「東白楽駅」下車、徒歩13分)
プログラム:
研究趣旨説明
小林光一郎(神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員)
パネル報告
羽毛田智幸(横浜市歴史博物館学芸員)
「アチック・ミューゼアムの活動を追う ―同人の動向と資料の所在―」
永井美穂(渋沢史料館学芸員)
「調査メモから研究活動を考える ―宮本馨太郎の事例―」
木村裕樹(天理大学文学部非常勤講師)
「高橋文太郎の見た隠岐」
樫村賢二(鳥取県立公文書館県史編さん室専門員)
「昭和9年、10年の隠岐採訪からみるアチック・ミューゼアム資料 ―メタデータの重要性―」
小林光一郎(神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員)
「アチック・ミューゼアムの調査 研究史上におけるエポック ―研究史上における隠岐調査の位置づけ―」
丸山泰明(天理大学文学部歴史文化学科考古学・民俗学専攻准教授)
「民俗学にとって島とは何か」
総括
前田禎彦(神奈川大学外国語学部国際文化交流学科教授)
主催:神奈川大学 国際常民文化研究機構
問い合わせ先:
神奈川大学 国際常民文化研究機構
E-mail: 03kyoudou-forum★kanagawa-u.ac.jp(★は@に変えて下さい)
URL: http://icfcs.kanagawa-u.ac.jp/research/group2-5-2/2017_2.html
その他の情報:
参加無料・事前申し込み不要

公開研究会「ミシガン大学岡山分室と日本・アメリカの人文科学」(2018年2月5日掲載)

―インテリジェンス・日本語教育・地域研究―

開催日時:2018年2月17日(土)・18日(日)
開催会場:国立歴史民俗博物館大会議室
開催趣旨:
 2月17日・18日の2日間にわたり、人間文化研究機構の共同研究の一環として、下記の通り、ミシガン大学日本研究センター、ならびに1950年〜55年にかけて設置されたミシガン大学岡山分室をめぐる研究会を実施します。1日目は、ミシガン大学に所蔵されている日本関連資料をもとにした報告、そして2日目は、戦後日本の地域研究がどのように始まったのかを問うものです。
 とりわけ2日目午前の研究会は、河村能夫氏をコーディネーターに、柿崎京一氏、ならびに琵琶湖博物館館長の篠原徹氏を招いて、戦後の地域研究の草創期、ならびにその時期に来日したアメリカの研究者による日本の地域研究についての議論です。さらに午後には、谷口陽子氏(専修大学非常勤講師)より、「ミシガン大学岡山分室の研究成果」として、戦後の人文科学研究を視野に入れたご報告をいただきます。
 今回の研究会は、ミシガン大学などアメリカの日本関係資料についての研究はもとより、日本の人文科学研究のあり方を問う研究のキックオフにできればと考えています。
ご関心のある会員の参加をお待ちしております。
プログラム:
2月17日(土)
第一部 基調報告(13:30〜14:30)
中生勝美(桜美林大学)
「アメリカの日本研究:ミシガン大学の日本研究・戦争・陸軍日本語学校・日本研究センター」
第二部 アメリカの日本語教育(14:45~17:00)
朝日祥之(国立国語研究所)
「戦時中の日本語教育と陸軍日本語学校」
高田智和(国立国語研究所)
「陸軍日本語学校の漢字教育 ―Philip M. Foisie paperから―」
2月18日(日)
第三部 ミシガン大学日本研究センターの活動と日本の人文科学研究
     ―ミシガン大学岡山分室と戦後日本の地域研究を語る(10:00〜12:00)
篠原徹(琵琶湖博物館館長)
柿崎京一(宇都宮大学名誉教授)
コーディネーター 河村能夫(龍谷大学名誉教授・京都府立農業大学校長)
報告(13:00~14:15)
谷口陽子(専修大学非常勤講師)
「ミシガン大学岡山分室の研究成果」
総合討論(14:40〜17:00)
話題提供=原山浩介(国立歴史民俗博物館)
「人文科学研究の再審/再考:岡山フィールドからの問い」
問い合わせ先:
人間文化研究機構 日本関連在外資料調査研究・活用事業
「北米における日本関連在外資料調査研究・活用:言語生活史研究に基づいた近現代の在外資料論の構築」研究会
原山浩介(harayama★rekihaku.ac.jp:★は@に変えて下さい)
朝日祥之(yasahi★ninjal.ac.jp:★は@に変えて下さい)
その他の情報:
会場の都合がありますので、ご参加を希望される方は、上記アドレスにご一報下さい。

第157回宗教民俗の会(3月例会)

開催日時:2018年2月24日(土) 14:30〜18:00
開催会場:法藏館 4階サロン室
(京都市下京区正面通烏丸東入)
発表者とタイトル:
由谷裕哉
「柳田國男の神社合祀に対する態度の変化:1940年代の氏神合同論に注目して」
〔概要〕 通説で柳田國男は、神社合祀に反対であったと考えられている。そう考える根拠として、明治末頃から始まった南方熊楠との文通の一環として柳田が南方の合祀反対運動に協力したとされること、彼が敗戦後の『氏神と氏子』において自らが合祀反対運動に関わったかのように回想していること、の二点が通常あげられる。しかし、柳田は1940年代のとくに前半に、明治期の神社合祀は氏神が合同することの現れの一つだといった、神社合祀を肯定しているとしか考えられない議論をしていたことがある。本発表では、柳田によるこうした氏神合同論に注目しつつ、彼の神社合祀に対する態度およびその変化を、通説に囚われることなく考察したい。
主催:宗教民俗の会
問い合わせ先:
本林靖久(世話人)
E-mail: honrin★gmail.com(★は@に変えて下さい)
その他の情報:
ご参加の方は、必ず1階の書店でお店の人に研究会に出席する旨をお伝えください。また、初めての方はお店の人に尋ねてください。

第5回理論民俗学研究会

開催日時:2018年3月7日(水) 13:30〜17:30
開催会場:関西学院大学西宮上ケ原キャンパス 社会学部3階セミナールーム1
(阪急電鉄今津線「甲東園」駅からバス乗車、「関西学院前」下車)
発表者とタイトル:
報告者:山崎遼(立命館大学大学院英語圏文化専修博士課程後期課程)
「スコットランド民俗学(Scottish Ethnology) ―アバディーン大学Elphinstone Instituteをめぐる話題を中心に―」
主催:理論民俗学研究会
問い合わせ先:
関西学院大学社会学部島村恭則研究室()
E-mail: tshimamura★kwansei.ac.jp(★は@に変えて下さい)
その他の情報:
事前参加申込み不要・参加費不要

神奈川大学非文字資料研究センター2017年度第5回公開研究会「絵引から見た近世の南九州」

開催日時:2018年3月10日(土) 13:00〜18:00
開催会場:神奈川大学横浜キャンパス 3号館205室
プログラム:
開会挨拶:内田青蔵(センター長)
趣旨説明:小熊誠(センター研究員)
富澤達三(センター客員研究員/松戸市立博物館学芸員)
「絵引とは何か―戯画を絵引する」
渡辺美季(センター客員研究員/東京大学准教授)
「『薩藩勝景百図』による南九州生活絵引」
上原兼善(センター研究協力者/岡山大学名誉教授)
「鹿児島琉球館について」
橋口亘(センター研究協力者/南さつま市教育委員会主査)
「『再撰帳』掲載絵図にみる近世薩摩国加世田郷」
コメント:
小島摩文(センター研究協力者/鹿児島純心女子大学教授)
高津孝(センター研究協力者/鹿児島大学教授)
丹羽謙治(センター研究協力者/鹿児島大学教授)
【開催趣旨】
 神奈川大学非文字資料研究センターでは、日本常民文化研究所が財団法人であった時代に編纂した『絵巻物による日本常民生活絵引』の研究を発展的に継承すべく、『日本近世生活絵引』の編纂を継続的に実施してきました。
 絵引とは、図像を題材として、そこに描かれた事物・事象を知るという世界的に類例のない編纂方法を通じて、当時の人々の生活を歴史学的かつ民俗学的に把握しようとする研究手法の一つです。
 センターでは2011-13年度にかけて『日本近世生活絵引』奄美・沖縄編を編纂し、その成果を活用する形で、2015年度から2年かけて南九州編を編纂しました。題材として取り上げたのは、1815年に薩摩藩が編纂し将軍に献上した国宝『薩摩勝景百図』(東京大学史料編纂所蔵)です。これまで詳細に検討されたことのないこの絵図に対し、絵引編纂を通じて分析・考察を行った結果、様々な興味深い事実や検討すべき論点が見えてきました。公開研究会ではそれらを詳しく披露し、「絵引から見た近世の南九州世界」について理解と議論を深めたいと思います。(研究代表者 小熊誠)
主催:神奈川大学非文字資料研究センター
問い合わせ先:
神奈川大学非文字資料研究センター(横浜キャンパス28号館2階)
E-mail: himoji-info★kanagawa-u.ac.jp(★は@に変えて下さい)
URL: http://himoji.kanagawa-u.ac.jp/news/index.html#p-608
その他の情報:
参加費無料・多くの皆様のご参加をお待ちしております

相模民俗学会3月例会

開催日時:2018年3月18日(日) 13:30〜
開催会場:川崎市民ミュージアム 研修室
(JR・東急線「武蔵小杉」駅よりバス「市民ミュージアム」行終点下車または、バス「中原駅」行・「溝口駅前」行「市民ミュージアム前」下車すぐ)
発表者とタイトル:
岸本昌良「埼玉県の神社合祀」
由谷裕哉「柳田國男と神社合祀:井上友一との対照に留意しながら」
主催:相模民俗学会
問い合わせ先:
美甘 由紀子
E-mail: maruron-yukiko★jcom.home.ne.jp

第157回「宗教民俗の会」3月例会

開催日時:2018年3月31日(土) 14:30〜18:00
開催会場:法藏館 4階サロン室
(京都市下京区正面通烏丸東入)
発表者とタイトル:
由谷裕哉
「柳田國男の神社合祀に対する態度の変化:1940年代の氏神合同論に注目して」
(概要)通説で柳田國男は、神社合祀に反対であったと考えられている。そう考える 根拠として、明治末頃から始まった南方熊楠との文通の一環として柳田が南方の合祀反対運動に協力したとされること、彼が敗戦後の『氏神と氏子』において自らが合祀反対運動に関わったかのように回想していること、の二点が通常あげられる。しかし、柳田は1940年代のとくに前半に、明治期の神社合祀は氏神が合同することの現れの一つだといった、神社合祀を肯定しているとしか考えられない議論をしていたことがある。本発表では、柳田によるこうした氏神合同論に注目しつつ、彼の神社合祀に対する態度およびその変化を、通説に囚われることなく考察したい。
主催:宗教民俗の会
問い合わせ先:
本林靖久(世話人)
E-mail: honrin★gmail.com(★は@に変えて下さい)
その他の情報:
ご参加の方は、必ず1階の書店でお店の人に研究会に出席する旨をお伝えください。また、初めての方はお店の人に尋ねてください。