談話会開催記録-2011年 第855回〜第860回

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第855回 2011年3月13日=東日本大震災のため中止

2010年度 民俗学関係卒業論文発表会

【本談話会は東日本大震災のため中止となりましたが、要旨を掲載いたします。】

場所: 成城大学3号館311・321・322教室
プログラム:
A会場(311教室)
……A会場発表の発表要旨はこちら
13:30-13:55 丸山志保(武蔵大学)「嫁入り道具の変遷と精神史−モノからみた民俗史」
14:00-14:25 坂井かおり(新潟大学)「定期市からみた『姑』―新潟県加茂市の事例より―」
14:30-14:55 今井祥香(東京家政学院大学)「売薬行商人とみやげ−売薬版画の持つ情報−」
15:00-15:25 相曽友賀莉(筑波大学)「転入者と地域の伝統行事―本部町備瀬の住民とヨソモノの境界―」
15:35-16:00 加藤寛子(慶應義塾大学)「日本ヒッピー再考−コミューン・学生運動を通じて−」
16:05-16:30 中村麻里(慶應義塾大学)「スローフードの可能性を探る」
16:35-17:00 黒田達彦(ものつくり大学)「現代日本におけるパワースポットの基礎的研究―出雲地方の須佐神社を中心に―」
B会場(321教室)
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13:30-13:55 森屋百佳(筑波大学)「真和誠真会の祭り―藤崎八旙宮秋季例大祭における同窓組織と奉納―」
14:00-14:25 海野菜子(首都大学東京)「今日の民俗芸能の継承―川野の車人形を例として―」
14:30-14:55 大森美果(東北大学)「都市祭礼の変遷―石川県七尾市青柏祭の事例から―」
15:00-15:25 守繁月代美(熊本大学)「モノからみる都市祭礼の変化−萩の住吉祭り「お船山車」を例に−」
15:35-16:00 高橋奈々子(新潟大学)「上武地域におけるクワトリビナ習俗の研究」
16:05-16:30 福原陽菜(東北学院大学)「つるし飾りブームの背景とその担い手の関わり―宮城県遠田郡涌谷町箟岳の事例を中心に―」
16:35-17:00 杉浦理恵(佛教大学)「津和野の鷺舞神事―民俗行事とまちづくり―」
C会場(322教室)
……C会場発表の発表要旨はこちら
13:30-13:55 深山夏海(東京家政学院大学)「日本における鬼のあつかいについて」
14:00-14:25 松隈雄大(國學院大學)「屋根裏のフォークロア」
14:30-14:55 藤井映子(國學院大學)「影の研究」
15:00-15:25 ケ君龍(玉川大学)「遺影が語るもの」
15:35-16:00 細里わか奈(佛教大学)「愛宕信仰と講集団―亀岡市保津町の事例を中心に―」
16:05-16:30 前橋由季子(首都大学東京)「十九夜講―その変遷と現代における機能―」

第856回 2011年5月8日

2010年度民俗学関係修士論文発表会

……第856回談話会発表要旨はこちら
場所:成城大学3号館321教室
プログラム:
13:00-13:40  大坪秀嵩(慶應義塾大学大学院社会学研究科)
「都市民俗学の視点からみる地域社会―東京都文京区根津の事例―」
13:45-14:25 ミケーラ・ケリー(東京大学大学院総合文化研究科)
「“少子化問題”の現象化とその要因の再検討―岩手・一戸の出産調整の質的インタヴューから」
14:35-15:15 赤尾智宏(東北大学大学院文学研究科)
「戦後日本の社会教育とキリスト教―宮城県登米市カトリック米川教会を事例に―」
15:20-16:00 田本はる菜(筑波大学大学院 人文社会科学研究科)
「文化復興の中の伝統技術―台湾原住民族の機織りにおけるモノと人の変容過程―」
16:05-16:45 内藤久義(神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科)
「中世絵巻における身体表現の研究―笑う・泣く・乳房を出すしぐさから」
16:50-17:30 三柴友太(國學院大學大学院文学研究科)
「身体伝承と妖怪」

第857回 2011年7月30日

第63回年会プレシンポジウム「文化的景観と原風景」

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場所:滋賀県立琵琶湖博物館ホール(滋賀県草津市下物1091)
プログラム:
パネリスト:
水野章二(滋賀県立大学)「文献史学における「景観」―日本中世史を中心に―」
川村清志(札幌大学)「錯綜する祭りへの眼差し―石川県輪島市皆月山王祭りの景観の再構成―」
篠原徹(滋賀県立琵琶湖博物館)「「故郷の精神誌」再考―原風景論と民俗学―」
コメンテーター:
須藤 護(龍谷大学)・菊地 暁(京都大学)
コーディネーター:
村上忠喜(京都市)
開催趣旨:
 本年の年会プレシンポジウムでは、景観と民俗のかかわり、なかでも近年文化財の範疇に含められた文化的景観に焦点を当てる。文化的景観は、民俗学が積極的に発言すべき対象といえるが、これまで斯学の知見がどこまで汲み上げられてきたのか定かではない。文化的景観の価値については、しばしば「景観の重層性」というキーワードが使用される。これは、現在の景観は、地域における生業や生活の変化に対応した土地利用が累積して現出したものであるという理解に基づくが、そうした価値評価自体にいかなる意味があるのか、また価値の固定化(文化財選定)は何を生み出すのであろうか。「なつかしい日本の風景」「原風景」を再考する際にも文化的景観はよい素材である。本シンポジウムではこれらの問題点を踏まえ、民俗学・歴史学の立場から多角的に文化的景観と原風景論の関係について考える。
共催:京都民俗学会

第858回 2011年9月10日

公共民俗学とはなにか―社会における知的実践のかたち―(国際交流関係シンポジウム)

場所:成城大学3号館321教室
プログラム:
基調講演者:ロバート・バロン(Robert Baron:ニューヨーク州芸術協議会)
パネリスト:吉村亜弥子(ウィスコンシン州立大学大学院)、菅 豊(東京大学)
コメンテーター:小長谷英代(長崎県立大学)、橋本裕之(盛岡大学)
コーディネーター:菅 豊(東京大学)、小熊 誠(神奈川大学)
開催趣旨:
公共民俗学(Public Folklore)は、伝統の担い手と民俗学者、あるいは文化に関する専門家との協働的な取り組みを通じて、新しい文脈のなかにある民俗伝統を表象し応用する民俗学であり、現代アメリカ民俗学の大きな潮流の一つになっている。公共民俗学では、具体的な社会実践のみならず、文化の客体化など重要なキーワードに関する理論研究も展開されてきた。本シンポジウムではアメリカ公共民俗学のオピニオン・リーダーであるロバート・バロン氏の基調講演を中心に公共民俗学の具体的論点、社会実践の実態、今後の展望、そして日本民俗学における公共民俗学の可能性について討議する。
共催:現代民俗学会
備考:英語の講演、討論には通訳がつきます。

第859回 2011年11月13日

柳田國男の超克と継承―没後50年の今―

場所:成城大学3号館321教室
プログラム:
パネリスト:
小田亮「柳田國男と/または人類学」
赤嶺政信「柳田國男の民俗学と沖縄」
小川直之「柳田國男と折口信夫―民俗学の相乗と対立―」
コーディネーター:
小島孝夫
開催趣旨:
 柳田國男没後50年を期して、柳田國男と日本民俗学のなりたちとの関係を検証することを試みる。
 今回のシンポジウムでは、柳田がとくにその研究動向に注意し自分たちの学問を磨いた人類学、日本列島の歴史と文化を考えるうえでとくに注目していた沖縄研究、柳田自身の学問の創始と展開に影響をあたえた折口信夫、という三つの立場からの論究者を迎える。
 柳田が西欧発信の社会学や人類学の研究動向に誰よりも鋭敏な対応を心がけていた事実、通史的に文献情報を蒐集して分析を心がけていた事実、それらを背景に借り物ではない日本の民俗学の独創性を強調しようとしていた事実などを具体的に検証することで、正確な回顧と挑戦的な展望について討議する。

第860回 2011年12月3日

東日本大震災関係シンポジウム「震災の記憶と語り―民俗の再生へ向けて―」

場所:東北大学片平さくらホール(仙台市青葉区片平2-1-1 東北大学片平キャンパス)
プログラム:
パネリスト:
前川さおり「二つの津波と遠野―明治三陸地震津波と東日本大震災から―」
川島秀一「津波常習地の生活文化」
大山孝正「地域崩壊で問われる〈民俗〉の意味―原発事故であぶり出されるもの―」
コメンテーター:
佐藤敏悦
開催趣旨:
 東日本大震災発生後初めて開催された年会であった第63回年会では、震災関係の研究発表で、震災にともなう民俗行事の自粛や、むしろ被災地で民俗芸能が活性化した事例、また、民俗学は震災後の日常生活の再興にいかに対応できるのか、といった問題について熱い議論が交わされた。
 それを受けて、被災地の岩手・宮城・福島の各県からパネリストを迎えて、震災から9力月を経過した時点での状況を踏まえた現場からの報告をもとに、被災地の現状と課題について討議する。
共催:東北民俗の会
後援:岩手民俗の会・福島県民俗学会・村山民俗学会・東北地理学会・山形文化遺産防災ネットワーク
備考:一般公開/参加費無料/定員200名

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