各種研究集会のお知らせ(2014年第2四半期・開催日順)

このページは、会員の皆さんから寄せられた、研究会、学会または研究・教育機関等が開催する研究集会のご案内です。デザイン上若干変更させていただく場合もございますが、原則として寄せられた情報をそのまま掲載しています。内容についてのお問い合わせは、それぞれの問い合わせ先に直接お願いいたします。またこのページに情報を掲載したいかたは、こちらをご覧下さい

2014年度慶應義塾大学 東アジア研究所講座(全13回)

「アジアの文化遺産―過去・現在・未来―」

開催日程:2014年4月23日(水)〜7月16日(水)、毎水曜日5時限(16:30〜18:00)
開催会場:慶應義塾大学(三田キャンパス)西校舎 519番教室
(JR田町駅下車徒歩10分、アクセスはこちら
講座スケジュール:
【第1回 4月23日(水) 16:30〜18:00】
稲葉信子(筑波大学教授)「世界遺産と日本」
【第2回 4月30日(水) 16:30〜18:00】
高谷紀夫(広島大学教授)「ミャンマーの文化政策」
【第3回 5月7日(水) 16:30〜18:00】
石澤良昭(上智大学教授)「アンコール・ワットの謎に挑戦―碑文解読による歴史発見物語」
【第4回 5月14日(水) 16:30〜18:00】
菊池誠一(昭和女子大学院教授)「ベトナム・ホイアンの町並みと日本」
【第5回 5月21日(水) 16:30〜18:00】
皆川厚一(神田外語大学教授)「ガムラン―バリの音伝統と文化遺産」
【第6回 5月28日(水) 16:30〜18:00】
前島訓子(国立民族学博物館外来研究員)「インド仏教聖地と文化遺産―ブッダガヤーの変容」
【第7回 6月4日(水) 16:30〜18:00】
前田耕作(和光大学名誉教授)「アフガニスタンの世界遺産 バーミヤン」
【第8回 6月11日(水) 16:30〜18:00】
藤木庸介(滋賀県立大学准教授)エスニック・ツーリズムと文化遺産―麗江とタナ・トラジャ」
【第9回 6月18日(水) 16:30〜18:00】
菅 豊(東京大学東洋文化研究所教授)「中国の無形文化遺産―世界・国家・地方のダイナミズム」
【第10回 6月25日(水) 16:30〜18:00】
朴 原模(ユネスコアジア太平洋無形遺産センター研究情報チーム長)
「韓国の無形遺産保護政策の成立と展開」
【第11回 7月2日(水) 16:30〜18:00】
才津祐美子(長崎大学准教授)「『白川郷』で暮らす―世界遺産登録の光と影」
【第12回 7月9日(水) 16:30〜18:00】
岩本通弥(東京大学大学院教授)「無形遺産条約と日韓の文化財保護法―その対応の相違」
【第13回 7月16日(水) 16:30〜18:00】
菊池健策(文化庁主任文化財調査官)「日本の文化財政策―無形文化遺産と文化的景観」
コーディネーター:鈴木正崇(慶應義塾大学文学部教授。東アジア研究所副所長)
http://www.kieas.keio.ac.jp/lectures/index.html
主催:慶應義塾大学東アジア研究所
問い合わせ先:
慶應義塾大学東アジア研究所
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
TEL: 03-5427-1598 FAX: 03-5427-1640
その他の情報:
参加対象:教員・学生・一般
参加費:無料
参加申し込み:慶應義塾大学東アジア研究所(E-mail: kieas★info.keio.ac.jp(★は@に変えて下さい)

現代民俗学会 2014年度 年次大会

日時:2014年5月18日(日) 10:00〜
会場:お茶の水女子大学 本館306室
交通アクセスはこちら
プログラム:
(1)個人研究発表 10:00〜12:00
第1報告 姚■[■は王京](神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科)
「祭祀儀礼の変化と持続 ―疫病退散儀礼を担う人々の視点から―」
第2報告 櫻井知得(筑波大学大学院人文社会科学研究科)
「伝統工芸の現代的創作 ―「高崎だるま」を事例に―」
第3報告 白松強(九州大学大学院人間環境学府)
「現代中国における文化遺産化による村落祭祀の変容 ―河北省武安市固義村の村祭「捉黄鬼」を事例として―」
第4報告 小泉優莉菜(神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科)
「長崎県生月島におけるかくれキリシタンの唄おらしょ ―伝承と信仰観の変化についての一考察―」
(2)会員総会 12:00〜12:45
(3)年次大会シンポジウム 13:30〜17:00
「民俗誌はもういらない?―現代民俗学のエスノグラフィー論―」
○パネリスト:川田牧人(成城大学教授)、菅豊(東京大学教授)
○コーディネーター:菅豊、塚原伸治(東京大学特任研究員)
○趣旨:
 日本においてエスノグラフィーは、フィールドワークを基盤とした調査研究の成果を公表するメディア=民族誌として受けとめられる場合が多い。しかし、エスノグラフィーは本来、調査研究を行うフィールドの選定や研究対象の発見といった初期段階から、地域や人びとへのアプローチの方法、収集データの整理・分析法、さらに記述法、記述メディアの公開法といった最終段階までに至る、多局面に関わる研究行為の方法を総合的に捉える概念である。それは情報のインプットからアウトプットという研究プロセス全体と密接に関わっているが、しかし単なる情報収集の個別メソッド、あるいはテクニックではなく、フィールド科学を標榜する研究者の姿勢や感性、そして内在する問題意識なども問う全体的な「方法」なのである。
 民俗学では、このエスノグラフィーという言葉にはあまり馴染みがない。それよりも記述範囲が限定的なメディア=「民俗誌」という、かなり特殊な用語でエスノグラフィーに類するものを捉えてきた。かつて、1920年代にまとめられた爐邊叢書という珠玉の民俗誌シリーズは、その時代において手法的に独創的であり、斬新であり、個性的であり、そして挑戦的であった、と評価できるのだろうが、残念なことにその後、民俗学者によってそれは方法として高められることはなかったし、自覚的に継承されることもなかった―その現在的な価値や方法的可能性は未知数である―。また、1960年代末から始まり、1970〜80年代に活発化し惰性化した自治体史という文化ドキュメンテーションの特殊な運動もまた、書かれたものの価値やその方法の有効性、あるいは限界性なども十分に吟味されていない。
 そうこうするうちに、自治体史は下火になり、また民俗誌という言葉を用いて研究する研究者は、もはやほとんどいなくなってしまった。たとえ民俗誌という言葉を使用したとしても、それは特段の意味のある表現ではない。その言葉には、「ただなんとなく」民俗学の書物や研究としての雰囲気を醸し出すだけの効果しかないのである。民俗誌は、もはやその力や価値を大きく減じてしまったようである…。
 一方、エスノグラフィー論は、人類学や社会学など、民俗学以外のフィールド科学において、ディシプリンの壁を越えた脱領域的な方法論的課題として長年共有され、またいまも新しい活力を求めてその可能性が共に追究され続けている。民俗学も、そろそろそのようなエスノグラフィー論と同期し、方法論的共有知を獲得し、新しい試みに挑戦しても良いのではなかろうか。
 「現代民俗学は、今後いかなる社会・文化叙述に向かうのか?」――本シンポジウムでは、学問の性格論争にまでつながりかねないそのような大問題を、パネリストの発話を糸口に、参加者が自身の経験をふり返り将来を展望する。(文責:川田牧人・菅豊)
【パネル1】川田牧人「それでもエスノグラフィーする人類学者の言い分」
 あえて挑発的に言えば、エスノグラフィーは現地資料収集の限定的ノウハウではない。むしろフィールドで何をいかにして見出したのかといったプロセスや、いかに特定の対象が重要性を帯びてたち現れてくるのかの認識論が記述内容にオーバーラップされるような類の、ある種の揺らぎをもった書き物である。
 このような書き物の特性は、1910年代、ほぼ時期を同じくしてフィールドワークの試みを展開していた柳田國男が、これでは時間が足りないと「あきらめたあとの構想のありよう」(関一敏「しあわせの民俗誌」『国立歴史民俗博物館研究報告』51、1993:320)として項目調査を組織化したのに対し、マリノフスキーはインテンシブ・フィールドワークにもとづくエスノグラフィーの方法を編み出したという歴史的シーンに、まずは見出すことができよう。現地の情報を収集する方法としては項目による網掛けが効率的だという発想は、「いくら時間があっても足りない」という柳田の嘆きを前提しなくても、当然えられる模範回答であろう。しかしエスノグラフィーは、逆に、あえてその効率性の方を当初からあきらめていたことになる。
 第二の歴史的シーンとして、1984年のいわゆるサンタフェ・ショックにスポットがあてられる。ニューメキシコ州サンタフェで開催された民族誌記述をめぐるセミナーでの議論は邦訳も刊行されているが(『文化を書く』紀伊國屋書店、1986)、そこでの議論を経由して、客観的現地資料を収集する方法として、あるいは異文化の本質的他者性を無批判に表象する記述としてのエスノグラフィーには一定のペンディングが付されるようになった。エスノグラフィーはむしろ、対象についての主観的表象であるポエティクスと、現実の政治経済的背景を不可欠としたポリティクスとの狭間に生じる特殊なアプローチであるとされるようになったのである。
 このような試練を経てきたエスノグラフィーは、冒頭に述べたように、データ収集の方法としてのみではないとすれば何なのか。現在、それでもあえてエスノグラフィーするとすれば、それは何故なのか。発表ではとりわけ、サンタフェ・ショック以降のエスノグラフィー研究の再編成を、
(1) グローバル状況下におけるフローのエスノグラフィー(cf. マルチサイテッド・エスノグラフィー)、
(2) リフレクシブ・エスノグラフィー(cf. 応答とコミットメント)、
(3)ポスト世俗的エスノグラフィー(cf. マジック・リアリズムのエスノグラフィー)
といった近年の動向から探りつつ、人類学者はなぜあえてエスノグラフィーし続けるのか、その姿勢は、民俗誌からエスノグラフィーへの展開を構想する現代民俗学においていかなる意味があるのかを考えたい。
【パネル2】菅豊「民俗学における多様なエスノグラフィーへの挑戦」
 「民俗誌」という表現と存在は、すでに学問的に意義を失っている。いや、もともとそれは漠然と意義づけされ、価値ある存在として幻想されていただけにすぎないのかもしれない。「民俗誌」に被さる「民俗」という表現、そしてその概念自体が、社会や人間生活に立ち現れる文化現象の一部―伝承的な―しか、そもそも括り取れないという限界性を有しているが、その点からいえば、それだけを断片的に収集し、細部を記録し、書誌化する意義は、民俗学においてもっと真剣に検討されるべきであったはずである。しかし、そのような検討を抜きに、民俗を総覧するためにただ漫然とドキュメンテーションしてきた、というのが現実であろう。もっと酷い言い方をすれば、民俗学は単焦点的に文化を取り扱ってきたため、実際は総合的でマルチフォーカルなドキュメンテーションは、それほど多くは試みてこられなかったともいえる。
 いま、ここで議論しなければならないのは「民俗誌」の可能性や限界性ではない。いま大事なのは、民俗学研究者のフィールドでの研究姿勢や方法自体に関する議論である。どこで、誰の、何を、何のために調べ、どのように表現するのか?―このような一連の研究プロセスを根本から問い直すためには、「民俗誌」という「日本」民俗学特有のジャーゴンから解き放たれて、他のフィールド・スタディーズと対話可能性をもつ「エスノグラフィー」という表現に、少しくもたれかかってみることもあながち無駄ではなかろう。すでに多くの学問分野が、この問題に取り組んできたのであるから、民俗学独りが孤立を選択して別世界で奮闘する必要はないのである。
 エスノグラフィーに関し社会学者・藤田結子は、「英語の『ethnography』は調査方法論としての意味が強いが、日本語の『民族誌』は研究成果の意味が強い」とし、エスノグラフィー自体は「調査方法論であり、そのプロセス(過程)とプロダクト(成果)の両方を指すのである」(藤田結子他編『現代エスノグラフィー―新しいフィールワークの理論と実践』、新曜社、2013:21)とする。このような考えのもと、社会学や文化人類学を中心とするさまざまなフィールド・スタディーズにおいて、どこで、誰の、何を、何のために調べ、どのように表現するのかという全体的なエスノグラフィー論が展開され、多岐にわたるエスノグラフィーの方法が提示されている。
 本発表では、すでに種々の分野で試みられている多様なエスノグラフィーの方法のいくつかを取り上げ、これからの民俗学における応用可能性を検討したい。とくにここで注目するのは(1)マルチサイテッド・エスノグラフィー、(2)オートエスノグラフィー、(3)コラボラティブ・エスノグラフィーという、私自身も試み、また試みようとする方法である。(1)では、あたりまえ過ぎるほどに進行した文化のグローバル化状況への民俗学の対応を検討し、(2)では民俗学の再帰的あり方を自覚的に問い直し、(3)では民俗学の現代的な存在意義ともいえる「新しい野の学問」としての性格を模索するものである。
 このようなエスノグラフィー論は、単なる民俗学の研究手法の基本的な検討作業にとどまるのではなく、民俗学の「学」としての性格を根本から問い質す作業にまで敷衍されなければならない。
(4)会員総会(第二部) 17:00〜
※閉会後は懇親会を予定しております。
主催:
現代民俗学会
問い合わせ先:
E-mail: mail★gendaiminzoku.com(★は@に変えて下さい)
現代民俗学会URL: http://gendaiminzoku.com/
その他の情報:どなたでもご参加いただけます。また事前連絡、参加費等も不要です。

神々と精霊の物語―いざなぎ流祭文の世界―

開催日程:2014年5月24日(土) 13:00〜17:30、25日(日) 09:30〜16:30
開催会場:
奥物部ふれあいプラザ(高知県香美市物部町大栃)=5月24日
べふ峡温泉(高知県香美市物部町別府)=懇親会・5月25日
(JR土讃線土佐山田駅からバス(送迎バスも運行))
プログラム:
5月24日(土)
13:00〜16:20 シンポジウム「神々と精霊の物語―いざなぎ流祭文の世界―」
基調講演:山本ひろ子氏(和光大学教授)
パネラー:小松和彦氏(国際日本文化研究センター所長)・斎藤英喜氏(佛教大学教授)
16:30〜17:30 いざなぎ流神楽公演
19:00〜 懇親会
5月25日(日)
09:30〜11:30 いざなぎ流御幣切り体験
12:30〜16:30 いざなぎ流の里巡り2(いざなぎ流関連の史跡巡り)
主催:いざなぎ流と物部川流域の文化を考える会
共催:香美市教育委員会、高知県立歴史民俗資料館(予定)
問い合わせ先:
高知県立歴史民俗資料館(梅野)
〒783-0044 南国市岡豊町八幡1099-1
TEL: 088-862-2211 / FAX:088-862-2110
E-mail: mitsuoki_umeno★ken2.pref.kochi.lg.jp(★は@に変えて下さい)
URL: http://blog.canpan.info/izanagi-monobe/(いざなぎ流と物部川流域の文化を考える会のブログ)
その他の情報:
参加費:24日は500円、25日は宿泊(24日夜)・食費等込で14,500円。
定員:24日は100名、宿泊と25日は30名。

京都民俗学会 第268回談話会

日時:2014年5月29日(木) 18:30〜21:00
会場:ウィングス京都 セミナーA
発表者とタイトル:
エリザベッタ ポルク(国際日本文化研究センター外国人研究員)
「祇園祭―宗教・文化・共同体」
 祇園祭とは京都の主要年中行事のひとつであり、日本国内外から多くの観光客を集めている。一カ月に及ぶ祭りの期間中には数多くの宗教的・文化的行事が行われ、その組織的実行には地域住民の参加が欠かせない。祇園祭の伝統と地域のアイデンティティもそうした中で浮かび上がる。
 現在、私が山鉾町地域で行っているフィールドワークに基づくこの発表では、文化、観光、宗教そして地域生活との関連において祇園祭に焦点を当てる予定である。
 それに加えて、祇園祭の組織的実行における保存会の役割や、この祭りにおける宗教的/世俗的領域の表象の様子にも触れていきたい。
主催:京都民俗学会
問い合わせ先:
E-mail: mail★kyoto-minzoku.jp(★は@に変えて下さい)
備考:
会員は入場無料。一般の方は申し訳ありませんが300円頂戴いたします。

第1回理論民俗学研究会

開催日時:2014年5月31日(土) 13:30〜
開催会場:関西学院大学梅田キャンパス
(阪急・阪神・地下鉄「梅田」駅またはJR「大阪」駅下車、徒歩5〜10分)
プログラム:
13:30〜14:00 本研究会の目的及び運営について
14:10〜16:00 報告:島村恭則(関西学院大学社会学部)「フォークロア研究とは何か」
16:10〜18:00 総合討論:「民俗学における〈理論〉の位置づけを考える」
司会:山泰幸(関西学院大学人間福祉学部)
18:00〜 懇親会(梅田にて)
主催:理論民俗研究会
問い合わせ先:
理論民俗学研究会事務局
E-mail: folkloristics67★gmail.com(★は@に変えて下さい)
〒662-0872 西宮市上ケ原一番町1-155 関西学院大学社会学部島村研究室
URL: http://d.hatena.ne.jp/shimamukwansei/
その他の情報:
研究会参加費:無料
事前参加申込み:不要。ただし、懇親会参加ご希望の方は、会場準備の都合上、できるだけ5月26日(月)までに、事務局あてメールでご連絡ください。

民俗芸能学会第149回研究例会

開催日時:2014年5月31日(土) 14:00〜16:50
開催会場:早稲田大学演劇博物館レクチャールーム6号館3階
(地下鉄東西線「早稲田」駅下車)
発表者とタイトル:
吉村旭輝(和歌山大学)
「近世田楽法師の世襲と退転 ―遊興芸能から神事芸能への変容との関連から―」
司会:神田より子(敬和学園大学)
コメンテーター:山路興造(民俗芸能学会代表理事)
その他の情報:参加費200円(会員でない方も参加できます)
問い合わせ先:
民俗芸能学会
(早稲田大学演劇博物館内)
URL: http://www.minzokugeino.com/

慶應義塾大学人類学研究会

日時:2014年6月6日(金) 18:10〜
会場:慶應義塾大学三田キャンパス 大学院校舎354教室
(交通アクセスはこちら
発表者とタイトル:
王 慧琴(Wang Huiqin、慶應義塾大学非常勤講師)
「中国・遼東半島の地域社会の変容と観光文化の創出―旅順周辺の事例を中心に―」
コメンテイター(副査):
高桑史子(首都大学東京都市教養学部教授)
有末賢(慶應義塾大学法学部教授)
鈴木正崇(慶應義塾大学文学部教授)
※今回は博士学位請求論文の公開審査を兼ねます。
問い合わせ先:
慶應義塾大学文学部:鈴木正崇
TEL: 03-5427-1138
FAX: 03-5427-1578
URL: http://keioanthropology.fc2web.com/
その他の情報:
参加申し込み不要。参加費無料。

史料と伝承の会

日時:2014年6月7日(土) 14:40〜18:00
会場:明治大学リバティタワー11階 1164教室
(JR御茶ノ水駅、地下鉄神保町駅・新御茶ノ水駅)
発表者とタイトル:
研究ノート
相場峻「武蔵型板碑の終焉に関する小考察」
 関東一円で広く造立された武蔵型板碑の終焉の原因をめぐっては、信仰仏の変化や位牌などへ機能が引き継がれたことなどがこれまでに考えられてきたが、いずれの説も未だ説得性に欠ける面がある。板碑造立の習慣が、中近世移行期のどのような社会的背景の中で終焉を迎えていったのかを視野に、東京都狛江市の事例を用いながら考古学的な検討を試みたい。
問題提起
井上隆弘「九州の神楽における荒神祭文の世界」
 神楽における荒神というと中国地方の荒神神楽が想起されようが、九州にも宮崎県の椎葉神楽や鹿児島県の神舞には独特の造形をもった荒神が登場する。これらの神楽には「大宝の注連」と呼ばれる神籬(ひもろぎ)を立てて執行される大祭の神楽がみられるが、この大宝の注連と荒神は深いかかわりがある。これらの神楽の荒神の祭文を中世の荒神祭文と比較することにより読み解き、神仏習合の特異な信仰世界を明らかにしていきたい。
主催:史料と伝承の会
問い合わせ先:
小山貴子(k-takako★hkg.odn.ne.jp)・水谷 類(tagui★f6.dion.ne.jp)(★は@に変えて下さい)
その他の情報1:
 昨年4月に発足した私たち史料と伝承の会の活動も、はや一年が経ち、これまでに5回、多彩な顔ぶれによる研究報告・問題提起がなされてきました。報告者、参加者とも関東に限らず、遠方からわざわざ駆けつけていただく方々もおり、この会に対する期待の大きさを物語っています。
 第6回目となる今回は、井上隆弘氏の問題提起と、相場峻氏による研究ノートの二つを予定しております。前々回のいざなぎ流、前回の依代論と神楽に関する報告が続きますが、井上氏は独自の視点から神楽世界の扉を開いた方として、今おおいに注目されています。神楽祭文の解き明かしが楽しみです。相場氏は新進の板碑研究者です。武蔵型板碑が中近世移行期に消滅していったその原因について、新たなアイディアを提起していただきます。
 史料と伝承の会は歴史学、民俗学、考古学、地理学、日本文学など、分野を越えた研究者による討論と交流で成り立っています。多彩な方々のご参加をお待ちしています。
その他の情報2:参加自由・無料

京都民俗学会 第269回談話会

日時:2014年6月27日(木) 18:30〜21:00
会場:ウィングス京都セミナーB
発表者とタイトル:
島村恭則(関西学院大学社会学部)
「フォークロア研究とは何か ―『民俗学』を再定義する―」
発表要旨:
 報告者は、「フォークロア研究とは何か」『日本民俗学』278号(2014年5月刊)において、「民俗学」の知的伝統を発展的・批判的に継承した新たなディシプリンとしての「フォークロア研究」についてその概要を論じた。
 本報告では、同論文の内容を、図を併用しながらわかりやすく解説するとともに、論文には盛り込まなかった補足的な論点とエピソードを紹介して、「フォークロア研究」についての理解をさらに深めたい。
 なお、当日の報告の柱は、以下の6点である。
  1. フォークロアとは何か
  2. 「現在」を「過去」との照合によって解明するという方法論
  3. 人とモノ(物質文化)との関係性
  4. 文献学と言語感覚
  5. フィールドとの相互性
  6. 内発性とグローバル・フォークロア研究
関西および日本の民俗学の将来のために、多くの方のご参加をお待ちしています。
主催:京都民俗学会
問い合わせ先:
E-mail: mail★kyoto-minzoku.jp(★は@に変えて下さい)
備考:
会員は入場無料。一般の方は申し訳ありませんが300円頂戴いたします。懇親会の参加申し込みは当日受付にて。